Image by Dong Cheng

千と希の設計図 web版 2021年5月号



Webサイトのリニューアル案件でまさかの紙工作


 クライアントさまからWebサイトのリニューアルのお仕事をいただきました。そのクライアントさまは、生活に役立つグッズの製造 /販売をしている会社で、今までは会社の存在自体をアピールするサイトを公開していま したが、今回のリニューアルでは、商品のライン ナップを中心に紹介したい、というご要望をいただいていました。

 Webサイトをリニューアルしたい、というご依頼はそこそこ多く、時代に合わせて、またその時の会社の実情に合わせて、3〜5年を目処に行うクライアントさまが多いように思います。「気分を新たにしたい」というのも大きな理由で、Webサイトのリニューアルは新しい服を着るような感覚だと思います。

 さて、デザインのテイストを変えていくわけ ですが、今回、なんと紙で作った部屋の模型を載せることになりました。デジタルの申し子Webサイトと、手作りの王者ペーパークラフト。今回はその制作の様子をお届けします。

●ペーパークラフト

 ×WEBデザイン


まずはマンションの一室をイメージして平面図からラフスケッチを起こし、間取りなどをクライアントさまにチェックしてもらいます。リビング、ベッドルームなど、商品が必要な部屋がわかりやすく表されている必要があります。




・展開図の妙

 本来、立体になるものの展開図の場合、直方体ならば6面を作る必要があります。ところが実際には、紙の腰の強さや大きさによっては、6面作ると浮きや歪みが出てしまうため、場所によっては4面、3面など、省いた形で仕上げたものもあります。


・Webサイトに落とし込んだ 時の色味を予想する

 色も悩みました。紙の良さを生かしつつも、テクスチャーで表現する割合も多いため、この色味がそのまま全体のデザインに落とし込んだ時に どの程度の重さになるのか、という、先を想像しながらの着彩です。床の色は最初はかなり薄めで設定しましたが、存在感が薄くなっても良くな い、という観点から、少し濃い目にしています。わかりづらいですが、ベタ塗りではなく自然な濃淡 がついているテクスチャーを貼っています。


・ペーパー「らしさ」を感じるように撮影

 撮影は細心の注意を払いました。変な影がで きないようにするのは当然ですが、「ペーパークラフトっぽさ」を失わないように。特にクローゼットは 中身の服を作ったので、レフ板と補助光をあてて バランスをとりました。不思議なことに、実際の 人の目の高さにカメラをもっていくと、紙とわかっ ていても本物のように見えるのです。これをその まま撮影すると、一見ただの写真に見えてしまう ため、あえてボケ感を多めにしたり、俯瞰気味にしてミニチュアモデルであることをそれとなくアピールするような角度にしました。



 こうして出来上がったペーパークラフト入りのサイトは、現在コーディング中です。この冊子が発行されるころには出来上がっているかもしれません。今回は(別件で)弊社が作っていたペーパークラフトを、クライアントさまが気に入ってくださり、実現したプロジェクトでした。試作は3回、実際の Webデザインより時間がかかったかもしれません(笑)。出来上がりを乞うご期待。




●永代を楽しむサイト「永代みたい」をもっとみたい!

→公式サイトはこちら



・マイナースポットだがおもしろい

公開してしばらく 経ったえいたいみたい」、改めてご紹介させていただきます。弊社のある江東区永代のみに特化したキュレーション(観光の観点でまとめた)サイトです。永代橋からはじまる隅田川沿いのこの区画の良さを紹介していますので、ぜひご覧ください。お店や駐車場、花壇マップもあります。下町でありながら、古くも新しくもない絶妙な街並みは、「不思議の国ニッポン」を体現しています。

▲ 時期が過ぎてしまいましたが さくらの名所についての記事もあります! 

デザイン絵画教室がひらくだより


4月の課題

「水墨画」

 

 「思っていたより難しいぞ…」というのが 師陣の素直な感想でした。水墨画というのはもともと中国の技法であることから、日本画を学んできたスタッフも、それほど 染みがあるわけではありません。何度も練習をし、伝えるべき筆遣いのポイントと、「どうすれば水墨画っぽく見えるか」というところに重点をおいて準備しました。

 結果としては、生徒さんみなさんが一生懸命挑戦してくれたおかげで、なかなかの力作に仕上がったように思います。ここでいくつかご紹介します。

●最近のできごとぽろぽろ

応接室をリニューアル!

応接室は、今まで弊社が手掛けたアーティストのポスターを貼っていましたが、ディスプレイを兼ねた棚を置いてスッキリさせました。大きいので圧迫感もありますが、細々したものをすっきりまとめたので、非常に居心地の良い空間になりました。


ペンタブ購入検討中……

液晶ペンタブレットをレンタルしていた2週間の試用期間を経て、返却することになりました。手描きの要素をデジタルで取り込める、あるいはデジタルの絵を手書きで加工する、などの用途に使えそうなので、今後導入を検討していきます。机の上で場所を取るのも課題です。

FAXどうする?問題

 ファックスについては、創業当時から「もうそろそろ使う人もいないだろう」と思っていたのですが、頻度は少ないもののやはり必要なシーンがあるため、インターネットのファックスサービスを使っていました。ところが、2021年10月にそのサービスが終了するとのことで、取り急ぎ家庭用のファックスマシンを導入しました。秋口以降、どのようにすべきかの懸案事項が増えました。


★新型コロナウイルスの影 、世の中的には 

  弊社のクライアントさまも、業種や抱えていらっしゃる顧客層に応じて対応の違いがあるように見えます。ネットにシフトした方もいらっしゃいますし、様子を見ながら従来型の方法でPRされている方も。また、紙媒体が減ってきている感は否めません。もともと紙はデジタル化と対極にいたので、コロナはその後押しをしたようですね。とはいえ、「手に届く物理的な重さ」はデータには変えられない価値があるのも確か。あえて紙にこだわり、成功されているのを間近に見せていただいているので、また盛り返す可能性は十分にあると思っています。(デザインする側も紙媒体の方が楽しいのです笑)

■スタッフの声■ 今回のペーパークラフトで難しかったのは家具のサイズ感。他の家具とのバランスなどは画面上だけでは図れず、何度もパーツ試作を繰り返しました。そのおかげでよりリアルな空間づくりができたように思います。現物は応接室のディスプレイに飾ってありますので是非覗いてみてくださいね!(佐藤)







 PROFESSIONALISM

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