top of page
Image by Dong Cheng

千と希の設計図 web版 2022年3月号



●リモートワークの可能性


今回のコロナ騒動でことさら注目されているリモートワーク。なにか新しいスタイルのように思われがちですが、デザイン業界ではさして珍しい就業形態ではありませんでした。20年以上昔から自宅で作業をする「個人外注」が存在し、発注会社はメールやSkypeで指示を出す、というものでした。もっとも打ち合わせに来てもらうことはままありましたが。

また、弊社では制作案件のデータは早くからクラウドで管理していたので、移動途中でのデータ紛失といった問題はありません。さぞかしリモートワークに切り替えるのは楽だろう、と思えるのですが、いくつか課題がありました。今回、試験的にスタッフ一名をリモートワークにし、実際にどのような運用が可能なのかを探ってみました。




3つの課題


1.自宅と会社の両方で仕事ができない


デザイナー一人につき、Mac、21インチモニター、サブモニター、液晶タブレット、バックアップHDDといったハードの他、デザイン系ソフト、プロ用書体などのソフトを一通り揃える必要があります。年ごとにソフトのサブスクリプションも発生します。自宅と会社と両方で同じ作業ができるように、と考えると、ひとりあたま約50万円の投資が必要でした。今回は自宅のみで作業をするという前提なので、会社で使っているPC一式を全て自宅に運び込み、会社と同じ環境を構築してもらいました。将来的にはラップトップPCをメインのマシンにし、自宅と会社には大型モニターを置いておけば、作業モニターやソフト・書体などはそのままに、移動がしやすいのでは、と思いました。

(些末な問題ですが、「Macの調子が悪い」といった場面はよくあります。たいてい同僚や上司にPCに詳しい者がいて、「ちょっと見せてみ」といって直す、というシーンは珍しくありません。これができない、というのも不安材料ではありました。)


2.勤怠管理をどうするか


PCを立ち上げた瞬間から出勤、といったような仕組みの様々な勤怠管理ソフトも出ていますが、ほぼプラットフォームがWindowsなので、Macを使用している我々にとっては微妙なところでした。知り合いの会社は常に通話ソフトでつなげている、という話だったので、これはSkypeの通話を常に全員と立ち上がっている状況にしました。こうすることで、「そういえば〇〇さん、あれはどうなった?」といった社内でいる時のようにする会話をそのままできます。もちろんチャットとも併用するので、話す内容によって使い分けてます。ただ、自宅のネット回線で、接続が不安定になる瞬間もありました。


3.相互のスキル向上ができない


自宅で仕事をしていると、自分以外の人のデザインを見て向上する、という環境下にいません。これは意外に大きな要素で、オペレートやソフトの機能を確認する上でも得るものが多々あります。かなりのデザインスキルを持った人間ならば、さほど心配はいらないかもしれませんが、制作途中で方向修正が必要だったり、出来上がりを上司に見せて大直しをくらうタイプの人には向いていないと思いました。



 

スタッフの感想

いつも片道約2時間の通勤から、リモートに切り替えて感じたのは1日の疲れが全く違うこと。始まりからすっきりとした状態で仕事を始められるのはとても利点だと感じました。また、個人的なポイントは始業前に掃除をしたり、いつも飲んでいる紅茶を用意したりなど会社のスケジュールや環境と同じものを揃えることで意識のON/OFFをしたことです。設備を整えるのは大変ですが、必要に応じて在宅と出勤を切り替えられると助かる場面も出てくると思いました。



社長の思いとしては

今回のテストは一人だけでしたので、うまく行ったところもあります。絵画教室では他のスタッフがリモートワークのスタッフの代わりに出てくれました。また、直接お客さまからの電話を受けるポジションでなかったことも幸いしたかもしれません。コアのデザインの仕事は、目に見えて能率が落ちているようには感じませんでした(本人の頑張りもあるかと思います)。

コロナの有無関係なく、リモートワークのスタイルは時代に沿っているように思います。ただ、私個人的には「一箇所に集まって、みんなで作り上げる」といった空気感を大事にしたくて会社を作ってきました。スタッフ全員がリモートワークだとすると、受注した案件を個人外注に振っているのと変わらないので、社員として雇用する意味も薄れてきます。「心の繋がり」といったものが別の形で共有できるならば良いのかもしれません。意識のアップデートが要所要所で必要になってきますね。



 


●永代を楽しむサイト「永代みたい」をもっとみたい!

→公式サイトはこちら




永代「夕焼けギャラリー」いかがでしたか?


月号で告知させていただきました「夕焼けギャラリー」。えいたいみたい公式インスタグラムにて、少しづつ撮り溜めた永代の夕焼けを投稿してまいりました。楽しんでいただけたでしょうか?

今回の企画で改めて知ったのですが、夕焼けを撮る際の隅田川テラスはかなりの絶景スポット!!(現在は大規模な工事が行われていて一部しか入れません…)夕日を撮る為に集まった人々が、カメラを構えて並んでいる光景は圧巻でした。

様々な構図を楽しんでいただけるよう、子供達の賑やかな声で溢れる公園や、人々が行き交う街中日常的な風景も撮影してみましたが、やはり水辺の写真が一際目を引きます。沈みゆく太陽と、その光がキラキラと反射する水面の美しさを見られるのは永代ならではです。インスタグラムの〝いいね〟機能のおかげで、どの写真が受けているのかが数字として現れてくるので、その伸び具合を日々チェックする時間は楽しいものでした。