
デキるデザイナーとは
グラフィックデザインの分野においてユニバーサルデザインを語る時、色に関する内容が多いように思いますが、今回はデザイナーがよくやりがちな「処理」について考えてみようと思います。場合によっては色以上にユニバーサルな効果を見出せるかもしれません。
とはいえ言葉で語るより、例を見るのが一目瞭然。今回は3つのダメな例を挙げつつ解説していきましょう。これらはデザイナーがよくやってしまいがちな手法です。予算や納期、カメラマンとの齟齬、クライアントの意向など、思い通りにならないことは多々あれど、単に文字が見づらいという状況に、どのような解を導き出すか、というところでデザイナーの力量が問われま
す。文字を載せるからには読ませないといけません。しかも効果的に。
ユニバーサルデザインを考える前に、視覚弱者でない人にとって見やすいデザインになっているか、という前提条件をクリアにすることが大事です。ユニバーサルデザインを語るのはそこからです。



Q どうしたら高齢者にも見やすいと分かるの?
A わかりません(笑)。もうすぐ自分も高齢者になるので、そうすれば実感として分かると思うけど、そもそも高齢者と一括りにはできないので、一般的にわかっていることを当てはめていくことで、より多くの高齢者にわかりやすいデザインになると思います。例えば黄色地に白や、オレンジに白文字などは見えづらいとされているので避けるといったことはしていますね。あと、明朝体は縦棒比べて横棒が極端に細いので、小さくしないとか。最近では同じ書体でもユニバーサル用の書体が出ています。