
今年もよろしくお願いいたします
2025年の初日は「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」という年始の挨拶をちゃんとできない社員に「挨拶くらいちゃんとしろ」と注意を促すところからスタートしました。年始の挨拶は、単なる形式的な習慣ではなく、人間関係やビジネスチャンスを育む重要な役割を果たします。新しい一年を気持ちよく迎えるためにも、積極的に取り入れるべき! …と思う反面、ちょっと1週間の休みを挟んだだけであいさつが変わることにどれほどの意味があるのか甚だ疑問です。しかもそんな定型文にこだわっている自分はいったい何者なのか、という自問自答を始めると目眩がしますね。若いスタッフといると、自分の価値観がどこまで道理にかなったものなのかがわからなくなる時があります。お箸の置き方一つとっても、自分が納得していないまま身についたものは、他人に伝えるときに消化できていないことが露呈しますね。自戒を込めて思うのは、新しいものであれ古いものであ
れ、(例え納得できなくとも)きちんとその理由を理解し、その上で自分の価値観に加えていくかを吟味することは大事だな、ということです。
AIとの格闘
今やAIの進化は目まぐるしく、我々が日常使っているPhotoshopにもデフォルトで実装されてきています。例えば、「半袖の人物を長袖にしたい」といった要望がある場合、このように(左図)長袖部分を生成してくれます。しかもリアルに。この作業を今まではどうやっていたかというと、写真の上に線画を描き、色を合わせて塗り、テクスチャを描く、といった作業を全て手作業で行ってきました。当然画力が必要になるので、これをこなせるのは専門技術と言ってよかったのです。ちなみにこのサンプルで片袖を作成するのに1時間ほどかかりました。AIなら10秒で両腕が出来上がります。「AIができることって、簡単な事務作業補助でしょ、我々クリエイティブ業界には関係ないね」と思っていたら、真っ先に乗っ取られるという恐ろしい未来がやってきました。もはや「手に職」系の技術仕事はほぼいらないことになります。今のところ制作者の意図を反映する際の齟齬(意図が伝わらない)があるため、ゴールへの最適解へたどりつくスピードは人間の方が上と言えますが、この先はわかりません。世の中からグラフィックデザイナーという仕事はなくなっていくかもしれません。下図をご覧になって、我々の涙ぐましい努力とAIの凄さをご堪能ください(笑)

今こそデフォルト
とはいえ、消えゆく産業にしがみつくような悲壮感を持つ必要もないと思っています。テクノロジーや経済が変化・進化したならば、その世の中に沿った生き方をしていくのみです。大事なのは心の置き所で、「前よりダメになった」と思わないこと。前向きに生きたいですね。
世の中がマイナスになったと思う時は幾度となくありました。経済面ですと1990年代のバブル経済崩壊、2008年のリーマンショックなど…特にバブル経済の崩壊時、当時の大人たちはみんな落胆していました。「あの頃はよかった」という呟きをそこかしこに聞いた記憶があります。リーマンショックも同様で、実際の経済の落ち込みもさることながら、心がそのショックを引きずるので停滞感が蔓延します。これは非生産的かつ「幸せでない」状態ですね。
ラッキーだったと思うのは、当社の設立されたのはちょうどリーマンショック直後でした。銀行に法人口座を作りに行った時、受付の人が「いま会社作るのですか…」という呆れ顔だったのを覚えています。ラッキーだったと思う理由は、リーマンショックの社会がデフォルトの状態だと思ってスタートできたことにあります。前より状況が悪くなったとは思わなかったので、フラットな気持ちでスタートできました。この「心の置き所」が結構重要で、マイナス方向に向かないことで、次のステップが見えて
くると思っています。現状の仕事のありようがAIに侵食されて価値がなくなったように見えて、そこには別の価値が生まれています。検証しづらい話ですが、肌感としてはそんなイメージですね。
ところで当社の行っている絵画教室には意外な可能性があって、「自分で描くのが楽しい」「もっと絵がうまくなりたい」という気持ちが依然人々の中にあるのです。AIの方が上手く描けるとかは全く関係のない世界です。また、画一的にうまい絵が自動生成される中、人間の描く絵は人の心を惹きつけます。ビジュアルを作っていく現場に身を置く者として、人に興味を持ってもらう表現を、これからも追求していきたいですね。
◆コラム◆
本屋はデザインの宝庫
いくつかのサイトを見るに、紙媒体の売上が落ちているという話は本当です。しかし、おそらく人々が想像するほど落ちてはいない、というのが統計から見てとれます。ただ、雑誌・マンガは電子書籍に移行していますし、今後もその流れのように思います。紙媒体主体の書店の廃業は深刻なのですが、現存している書店はいろいろ工夫を凝らし、カフェを併設したり、面白い本を揃えたりして楽しい空間になっています。デザイナーの立場からも、書店はグラフィックデザインの宝庫です。表紙を見ているだけで多くの経験を積むことができますので、これからデザイナーを目指す人はぜひ行ってみてください。
●デザイン絵画教室がひらく絵画教室だより
12月の課題
「オーロラを描いてみよう」

水彩絵の具で夜空にきらめくオーロラに挑戦しました。遠近を考えながら描きました !そ れぞれオーロラの色や登場人物を幻想的に表現していて、絵本の1ページのようです。






●作品いろいろ!
今月の課題以外にもみんないろいろな作品を作っています!
やりたいことが見つかったらぜひリクエストしてくださいね!



●最近のできごとぽろぽろ

2025年からの目標は?
新年最初の絵画教室の日、先生が集合し、これからの目標や課題、企画を話し合いました。絵の話になるとみんな熱が入り、いろいろなアイディアが行き交いしました !

体操の時間です
座りっぱなしでPCとにらめっこのデザイン業務…。運動の習慣をつけようということで、1日3分体操の時間を設けました。リフレッシュにもなって良いです!

先生の作品作り
猫を愛する坂本先生が素敵な作品を描いてくれました !レッスンの合間にすごい… ! 今後HPなどで絵画教室の先生たちの作品を紹介していきますので、お楽しみに !
●杉並みんなの食堂レポート

12月10日第21回
「チキン竜田」
音楽ユニット「コパン」のお二人がクリスマススペシャルコンサートをしてくれました ! 楽しい演奏のあとはみんな集まって楽器体験 ! 音楽とごはんとみんなの笑顔の空間ができ、素敵なクリスマスの思い出ができました !

■スタッフの声■
去年と同じメンバー+4人で集合写真が撮れて嬉しいです! (山本)
「千と希の設計図」バックナンバーはこちら!
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