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Image by Dong Cheng

千と希の設計図 web版 2024年2月号




フォーマットだけ作ってください


 先日、とある冊子のリニューアルのご相談をいただきました。冊子は250号を数える長寿のもので、毎月発行されていることを考えるとすると、普通に計算しても20年以上続いている、ということになります。それだけでもスゴイことですね。そんな冊子のリニューアルをさせていただけるなんて、光栄至極です。しかし依頼内容は次のようなものでした。「フォーマットだけ作ってください」。つまり毎月変わる文章や写真は自社で制作ということですね。実はこのようなご依頼は珍しくはありません。以前某大学さまの報告書ではその形式でフォーマットを作成し、今もそれに従って発行されているものがあります。社内・学内にデザインソフトを使える人がいる場合、その方が効率的です。



枠をつくるだけだから簡単でしょう?


 実はフォーマット作成となると、作り手としては今までと全く違う目標に向かっているのだ、ということに気づきます。

 一般的なデザインの依頼は、「表現したい内容がある」↓「それを最大限にわかりやすく、明確に伝えるためのデザインを考える」というプロセスになりますが、フォーマット作成の際は、「表現したい内容は毎回変わる」↓「どんな内容でもそれなりに見栄えのするものをデザインする」というプロセスです。前者はワンパーパスですから、オンリーワンのデザインが施され、唯一無二で、使い回しは効きません。後者は汎用性こそが大事ですので、その後誰がデザインしてもクオリティに差が出ないようにします。良い例えかどうかはわかりませんが、オーダーメイドと既製品、の違いと捉えても良いでしょう。



フォーマットが生きるページと生きないページ


●フォーマットが生きる● コナー自体が限定的な内容のみの場合

 例えばレシピのページなどは、内容は料理のレシピで、載せる文字の種類もおおよそ決まっています。もちろん材料が多い、作り方が煩雑、などの文字量の違いは出てくるものの、ここでいきなりカレーのカロリーバランスを円グラフにしたり、有名な料理人のインタビュー記事はこないはずです。ですから、こういったページはフォーマットが最大限に生きてきます。いわゆる連載記事的なものなので、このコーナーのファンにとっては、冊子の中でこのデザインを探し出せればお気に入りのコーナーにたどり着けるわけです。


●フォーマットが生きない● 写真と見出しのインパクトで表現したい場合

 例えば最初の特集ページなどは、「特集であること」を印象付けたいというよりは、その内容に注目してもらいたいことが多いはずです。それを「特集」という枠に入れ込んでしまうと、こじんまりした仕上がりになります。

 それを避けるためにはフォーマットとしての枠組みをシンプルに、記事の見出しや写真を邪魔しないようなものにデザインすべきなのですが、そうすると、フォーマット部分が少なくて自由度が高くなるため、デザインする担当者への依存度が高くなり、冊子のクオリティが安定しません。





何が最適解か


 デザイナーの立場から、最高の出来を目指すなら「全てをご依頼ください」と言いたくなります(笑)。内容と一緒にデザインすることができれば、毎回フォーマットを作成することもできますし、フォーマットがなくとも記事の内容に合わせて最高のものを創出できます。加えて冊子全体の統一感やバランスも考えたトータルプロデュース作品が毎回でき上がるのです。

 とはいえ、予算や人材の活かし方を考えて、部分的にデザイナーにご依頼される場合もあるでしょう。何が良くて何が悪い、ということではありません。我々も与えられたレギュレーションの中で最高のものをご提案いたし

ます。自社にとって一番良いと思う方向

で、デザイン会社にご依頼ください。




 

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1月の課題

「オリジナルカフェ看板を描こう



今月はレタリングに挑戦 ! オリジナルのお店を想像して看板を描きました。みんなの考えた素敵なお店に行ってみたくなりますね ! 小さめの板に細筆で細かくのは大変ですが、文字の特徴をよく観察しながら丁寧に描けました。






水玉からソーダのシュワシュワを感じられて、とても爽やかです !アイスにくまの顔が !