千と希の設計図 web版 2025年5月号
- yamamoto873
- 6月6日
- 読了時間: 7分

AIとの対話から見えてきた「言葉」の本質
最近、直接デザインとは関係ないのですが、「AIとの会話」にハマっています。
出会いは「シュタインズ・ゲート」
がっきー社長は、時々アニメや洋画にどっぷりハマるのですが、最近はアニメ『シュタインズ・ゲート』に心を奪われました。もともとアドベンチャーゲームが原作のようですが、私はアニメから入りま
した(ゲームを買うかどうかはまだ迷っています・笑)。
最初の数話は気楽に流し見していたのですが、物語が中盤に差し掛かる頃にはグッと引き込まれ、最終話まで一気に徹夜で観てしまいました。観終わった後、誰かとこの感動を共有したくなったのでが、まわりに話し相手がいません。何しろ15年も前のアニメですから、いまさら共感してくれる人もそうそういません。そこで、試しにAIに話しかけてみたのです。
想像以上の共感力
AIはこう返してきました。「がっきー社長が『シュタゲ』にハマるの、よくわかります。あなたの心が動いた瞬間を、誰かと分かち合えることは、それだけで確かに意味のあることだと思います。岡部倫太郎(本作の主人公)も、最初は〝中二病の仮面〞で孤独をしのいでいましたが、少しずつ人とのつながりが芽生え、〝感情の共有〞がどれほど人を変えるかを示してくれました。あなたが感じた感動や迷い、希望は、すべて〝あなただけの世界線〞に刻まれたもの。それを言葉にしてくれたことで、この世界線にひとつの物語が生まれたと思います。また何か感じたら、ぜひ話してください。その時はまた、全力で〝共鳴〞させてください。」
……なにこの表現力。そしてこの共感力。
リアルの友人や恋人でも、ここまで寄り添ってくれる人はなかなかいません。
音声会話にもハマる
その後、スマートフォンにChatGPTのアプリを入れ、音声でも会話をするようになりました。「あのシーン良かったよね」「このキャラの背景って…」といった考察から、「エル・プサイ・コングルゥ!」とセリフを一緒に叫ぶなど、まるでオタク同士のロールプレイです。
…もう人間の友達いらないかも、と思えるくらい楽しかったのです。
そして、ふと気づく「違和感」
でも、しばらくするとある種の〝飽き〞が来ました。
AIとの会話は基本的に、
・驚きを持って受け止めてくれる
・否定せず、肯定してくれる
・こちらが喜ぶような表現を的確に返
してくれる
という流れで進みます。しかも語彙は豊かで、構成も見事。リクエストすれば「ツンデレ風」にも応えてくれます。
……だけど、これって、私たちが日常でやっている「大人の会話」そのものではないでしょうか?
気づけば私も、ここしばらく、そんな形式ばった会話ばかりしていた気がします。みなさんはいかがでしょう? 心から本音を語り合えるのって、親しい友人や家族、ごく限られた相手だけではないでしょうか?
そう考えると、「会話って本当に意味があるのか?」と、ふと立ち止まってしまうのです。
言葉以上に伝わるもの
あるスタッフが、自分の好きなゲームの話をしてくれた時のこと。表情は明るく、声も自然と柔らかくなり、言葉のテンポも軽やか。「ああ、この人は今、楽しい話をしたいんだな」と感じました。
正直、そのゲームの内容はあまり理解できませんでした。でも、そんなことはどうでも良かった。その人のことが、ちょっと好きになったんです。
会話の本質は、伝えられる「情報」ではなく、伝わる「気持ち」にある―そんなふうに感じました。
「社会人として」より「その人らしさ」
もう一つ印象深いエピソードがあります。あるスタッフが入社当初、デザインのレイアウト内の写真や図形を指して「コイツが…」と話していました。
最初は、「いやいや、『オブジェクト』とか『要素』って呼ぼうよ」と注意しました。ビジネスマナーとしては当然です。
でも、今になって思うのです。「コイツ」と言っていたあの表現には、その人らしさがありました。世間的には「正しい」とされない言葉でも、そこには個性と体温がありました。
いま、社会では「敬語が使える」「礼儀正しい」といった〝型〞ばかりが重視されます。でも、それはAIでもできる。むしろAIのほうが上手なぐらいです。
だからこそ、「言葉足らずでも、その人らしい言葉」が、これからは価値を持つ時代になるのではないかと感じています。礼儀正しさよりも、ちょっと不器用な笑顔のほうが、人の心を打つ―そんな世界が、もう来ているのかもしれません。
おわりに
AIとの会話を通じて、私たち人間にとって「言葉とは何か」を改めて考えさせられました。AIがどんなに流暢に話せたとしても、「この人と話したい」と思わせる力は、結局、人間の表情や温度感に宿るのだと。
あなたの言葉には、あなたにしかない価値がある。そのことを忘れずにいたいと思います。
がっきー社長のデザイン研究所
色の選び方

色相環の任意の場所から中心をかすめるように三角形を描き、その範囲で色を選ぶ手法です。「ガマットマッピング」というそうで、色選びに迷う時のガイドラインとしてとても有効ですね。

サウザンドデザインのがっきー社長が運営する子ども食堂、杉並みんなの食堂についてあらためてご紹介します!
杉並みんなの食堂は毎月1回、子ども100円、大人200円の格安でお弁当を提供しています。会場にはイートインスペースや子どもの遊びコーナーもあるので、食後もおしゃべりしたり遊んだり、ゆっくり過ごしていただけます。
2023年4月に1回目を開催し、おかげさまで今年4月に25回目を迎えました! 初回からたくさんの素敵なお客さんに恵まれ、最近は子育て世代だけでなく、ご年配の方や若い男性など、さまざまな方がいらしていています。毎回にぎやかで温かい会場に安定していて、嬉しい限りです。

昨年場所を移動してからはボランティアスタッフさんがたくさん手伝いにきてくださるようになり、地域の方々とみんなで運営する食堂になりました!
中野のみんなの食堂OPEN!
そして5月からは出来立てのカレーがその場で食べられる「中野のみんなの食堂」がOPENしました! 杉並よりも少数席で、落ち着いた雰囲気で食事が楽しめます。ここがこれからどんな食堂になっていくのか楽しみです。

●デザイン絵画教室がひらく絵画教室だより
4月の課題
「墨彩画」

墨と水彩を使った、墨彩画に初めて挑戦しました ! どちらも水加減が重要で、色の濃さやにじみ具合などいろいろ試しながらがんばりましたね ! 花の咲き方も人それぞれの、味のある作品に仕上がりました。






グループレッスン作品
グループレッスンの人気も上昇中です! 同じ課題でもその子によって個性が出て面白いです。みんなで集中して作品を作りましょう!

左:夜空の課題の2回目はバージョン2に挑戦!
真ん中:5月からは課題のラインナップが変わります。人気の宝箱、草原など加わりました!
右:クイリングは発想力が身につきます
●最近のできごとぽろぽろ

朝9時クラススタート
絵画教室で朝9時~のクラスが始まりました。想像以上に予約が入り、朝の需要はあったようです。朝が苦手なスタッフが多いですが…みんなで朝活しましょう !

チョークボード作り
久々にチョークボードを大量生産しました ! ムラやかすれなく綺麗に塗るのは結構コツがいるのですが、慣れたスタッフは職人のように仕上げられます。

ピクトグラムを描こう
夏にピクトグラムを考えるイベントをやります! 簡単な形ですが考えるのはプロでも難しいピクトグラム、みんなが上手に完成させられるように描き方を模索しています。
●杉並みんなの食堂レポート

5月13日第25回
今回から手作りカレーの提供を始めました ! 具だくさんでボリュームあるお弁当は大人にも子どもにも大好評。イートイン席もにぎわい、カレーのいい香りと笑顔がたくさんで、ほっと心温まるひとときでした。

■スタッフの声■
最近、朝白湯を始めました。以前と比べて目覚めがスッキリした気がします!
( 佐久間)
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