千と希の設計図 web版 2026年2月号
- 6月1日
- 読了時間: 8分

記録媒体はすべて、
いずれ劣化し、消えていく
−そして記憶も消えていく。
突然個人的な話で恐縮ですが、最近、物忘れが激しくなった家族と向き合うことが増えました。
ある一定の期間の記憶が抜け落ちる、というよりも、今説明したことが数分後には消えてしまい、同じ質問を繰り返されます。その間隔があまりにも短いため、筋道立てて物事を説明することが難しくなります。本人にとっては常に「初めて聞く話」なので、戸惑いもありません。
記憶が失われると、自分が何者であるかを証明する術を失います。社会的な役割や日々の行動によって自分を保っていたはずなのに、それらが積み重ならない。昨日も今日も切り離され、ただ「今」だけが存在する。私たちは普段、記憶によって自分という存在を支えています。もしそれが消えたら、自分はどこに残るのでしょうか。
そこで今回は、私たちの周囲にある「記録媒体」について考えてみたいと思います。
■ フロッピーディスク(FD)
5インチフロッピーディスクが有名ですが、その昔は8インチや5インチというのが存在しました。記憶容量は1.4(1.2)MBで、今にして思えばデジカメの写真一枚保存が不可能なレベルです。この寿命はおよそ10〜20年(保存状態が良ければ30年)と言われています。2011年に生産が終了したので、今持ってる人は早めにデータをどこかにコピーした方がよいですね。当然のことながら、ドライブも品薄ですので、消えかけの記憶媒体になります。
■ MO(光磁気ディスク)
今ほどインターネットが普及していない時代、持ち運びできる媒体として使用していた人もいました(がっきー社長の世代より少し上かと)。寿命は30〜50年以上と言われ、当時としては最強クラスでした。ちなみに同時期に出たZIPディスクは100MB。がっきー社長は作曲に凝ってたので、これにデータを入れていました。が、ドライブが壊れるとディスクも巻き込んで破壊されるという致命的な弱点(クリック・オブ・デス(突然死))があり、廃れたメディアでした。
■ CD/DVD(光ディスク)
プレスされた音楽CDは30〜100年保つとされていますが、記憶媒体として使ってきたCD︲RやDVD︲Rは10〜30年で寿命が来ます。大量に購入できる激安品はもっと寿命が短いとされていて、大事なデータはコピー推奨ですね。面白いのはカセットテープの寿命が20年前後なので、CDにコピーしたとてさほど延命にならないということです。
■ 外付けHDD(ハードディスク)
かつて簡単に買えるような値段ではなかったこの記憶媒体はその容量が段違いでしたが、2000年以降どんどん値段が下がり、2010年ごろが底値だったような気がします。ところがこの寿命は意外にも短く、3〜10年(通電の有無で差)と言われています。また、前触れなく「ある日突然死ぬ」という性質があるため、バックアップは必須でした。異音が前触れの場合もありますが、本当に突然動かなくなるので、危険な媒体ではあります。がっきー社長も創業当時は一度これで死にかけました。
■ SSD/USBメモリ
これらを一緒にしない方が良いかもしれませんが、大きさが似ているため、使用途は近いかもしれません。寿命の目安は5〜10年と言われています。
■ クラウドサービス
技術的には半永久的な保存が可能ですが、実際には「契約依存」です。サービス終了、アカウント凍結、規約変更、企業の倒産、パスワード喪失など、物理以外の理由でデータにアクセスできなくなる可能性があります。データは存在していても、持ち主が取り出せない―そんな状況は珍しくありません。
さて、弊社のデータ保管は、東日本大震災以降、ほぼクラウドサービスに保管しています。創業時から6年くらいはDVD、HDDに保存していて、先に述べた通りそろそろ寿命が来てもおかしくありません。まぁとはいえ、10年以上前のデータが必要になるシーンはほぼないのですが…それでもごく稀に「前に(15年前)作ってもらったのの増刷したいんだけど」とおっしゃるお客さまがいると、急いでデータを探して復活させます。それでも見つからない場合(破損している場合)もありまして、それに関しては「すみません」ということにしています。ただ、できる限りデータは保存しようとしていまして、クラウドの容量は年々増加していっています。ただ、あまりに莫大になってしまうと、外付けやNASに全てバックアップを取るのは不可能になってきますので、悩ましいところです。
長期保存性能だけで言えば、紙は多くの電子媒体より優れています。適切に保管された紙は100年以上持ち、電源も不要です。重要な公文書が今なお紙で残されているのも、このためでしょう。
意外な事実
私たちは日々、膨大な情報を記録しています。写真、動画、文章、SNSの投稿。自分の人生の断片をどこかに残そうとします。しかし、その多くは思っているほど永続的ではありません。SNSがいつまで続くのかも分かりませんし、アカウントが消えれば痕跡も消えます。
もしかすると、最も長く残るのは紙の日記かもしれません。あるいは、誰かの記憶の中かもしれません。
そもそも、私たちはなぜ記録を残すのでしょう。未来の自分のためか、他者のためか、それとも「存在していた証明」のためか。
記録は、私たちを未来に残すための装置のように見えます。けれど実際には、記録そのものもまた時間とともに消えていきます。
それでも人は記録をやめません。消えると知っていても、何かを残そうとする。
もしかすると、記録とは「忘れられたくない」という意思の形なのかもしれませんね。

デザイナーって普段どんなことを考えながら、お仕事しているんでしょうか ?
現役のデザイナー達に聞いてみました !

ビジュアルの美しさを褒められることが多いのですが、心掛けているのは「わかりやすいこと」です。伝えたい内容が直感的にわかりやすいこと、これがSPツールに求められている最低条件だと考えています。そのために文字や写真の配置、色使いなどが自ずと導き出される、という流れですね。なので、「内容は後から送るから、とりあえずデザインだけ作って」と言われると、ありきたりなものしかできません笑
(たぶんみんなそう)

私は特にタイトル周りのデザインにこだわっています。通販冊子を主に担当しているのですが、情報量や要素が多いので、まずはお客様に興味を持っていただくために、タイトルの周りの文字組みでしたり、商品の世界観に合わせた装飾には力を入れています。ページをめくるたびに興味を持っていただけるようなデザインをこれからも作っていきたいと考えています。

私は頭が固いところがあるので、一度レイアウトを組んだらそれ以上のものを考えられなくなってしまうことがよくあります。レイアウトをガラッと変えてみるといきなり良いデザインになることが多いので「柔軟に考える」ということを気をつけています。街中のポスターやチラシなどを見て、良いデザインを学んでいきたいです。

私がデザインする上で一番考えていることは、見た人が情報を整理しやすくできてるか、です。私自身が頭の中でたくさん考えてしまうタイプなので、情報を受け取った人が頭の中で整理しやすいものにすることを心がけています。これを考えすぎて自分で混乱し始めて悩む時もたくさんあります。あんまり頭を硬くしすぎないように柔軟な思考をしていきたいです。

今はまだ毎日が勉強の連続で、一つのデザインを形にするのに必死な状態ですが、余裕がない中でも、既存のデザインとの統一感だけは大切に守るように心がけています。
自分の好みに偏らず、全体の雰囲気を壊さないよう客観的な視点を持つことは難しいですが、その中で今の自分にできる最大限の表現を模索しています。
●デザイン絵画教室がひらく絵画教室だより
1月の課題
「招き馬」

1月は干支の午年にちなんで、お正月にお部屋に飾るのにぴったりなうまの置物を作っていきました !
かっこいい馬から、かわいらしい馬までみなさん自由な発想で色塗りしてくれました !









いろいろな作品紹介
絵画から工作まで、好きとこだわりが詰まった素敵な作品をご紹介します♪

●最近のできごとぽろぽろ

ノート販売、セール中
以前から絵画教室内でひっそり販売していたノートたち。皆さんが見やすいように、いつもとは違う販売コーナーを作っていました…! 引き続き販売中です !
3月の課題の試作
3月の課題を制作しました。今回はみんな大好き「スパッタリング」をメインにした課題です。ぜひ楽しみながら取り組んでみてくださいね !
今年初の雪
2月は珍しく雪が降った日がありましたね。見事なパウダースノーでしたが、翌日まで雪が残って道が凍ったりはしなかったので、ほっとしました。
●杉並みんなの食堂レポート

第35回
2026年2月10日、第35回「杉並みんなの食堂」を開催しました。今回は148食のご予約をいただき、ほぼ満席での開催となりました。「杉並みんなの食堂」は、残すところあと2回。回数を重ねてきたこの場も、いよいよ終盤を迎えています。

■スタッフの声■
今年の2月は晴れている日が多くて過ごしやすい気候だった気がします。季節の変わり目だからこそ体調管理に気をつけたいです。(高井)
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