top of page
IMG_0543.jpg

NEWS

お知らせ


ree


「間が持たない」という感覚


会話で沈黙が続いて気まずい思いをする時に「間が持たない」と言いますね。 デザインに携わる立場からすると、この言葉は空間に対してもそのまま使えると思うのです。

 「この余白に、この写真ひとつじゃ持たない」「この書体のベタ打ちだけでは持たない」

 つまり「与えられた空白を、鑑賞に値する場所に変えられるほどの力があるか」という判断です。


ケーキに例えると


 少しイメージしやすい例を。カットされたショートケーキの上に大きなイチゴがひとつあれば、それで十分に美味しそうに見えます。

しかし28センチのホールケーキの上に、同じイチゴがひとつだけ置かれていたら…「ちょっと寂しい」と感じるはずです。つまりそのイチゴひとつでは、28センチの面積を価値あるものに変える力が足りない。だからこそイチゴを増やす、ホイップを足す、フルーツを加えるなどして見た目を整える必要が出てきます。

 しかし28センチのホールケーキの上に、同じイチゴがひとつだけ置かれていたら…「ちょっと寂しい」と感じるはずです。つまりそのイチゴひとつでは、28センチの面積を価値あるものに変える力が足りない。だからこそイチゴを増やす、ホイップを足す、フルーツを加えるなどして見た目を整える必要が出てきます。

 一方で同じ28センチのホールでも、マットなチョコレートで覆われたザッハトルテの中央に、形の良い真っ赤なイチゴがひと粒──それなら十分に成立します。むしろホイップを飾れば、逆に台無しになるでしょう。

 デザインの空間も同じで、要素が多ければ良いわけではなく、「与えられた面積を本当に支配できるか」を常に見極める必要があるのです。


見極める力


 「もつか、もたないか」を見極められるかどうか。これはある程度の経験とセンスに依る部分が大きいと思います。学生の作品を見ればその差は歴然ですし、フリー素材や普段使わない書体をやたら大きく使って〝満足〟してしまうケースも少なくありません。数か月後に振り返って「なんと薄っぺらいことをしたのか」と気づく、そんな繰り返しが成長につながるのでしょう。


スキマ恐怖症


 逆の方向性として、「空間を何かで埋めないと落ち着かない」感覚を「スキマ恐怖症」と呼んでいます。かつて「情報を詰め込まないと(印刷費用が)勿体無い」という損得勘定からの感覚だと思われていましたが、デザインセンスだと勘違いする人が増えた気もします。実際この境目は曖昧で、情報量に対して過度にデコるのをよしとする傾向にあり、実際にそういったデザインが世の中に蔓延するため、スタンダードがわかりづらくなります。とはいえこの症状(?)は一般化しているので受け止めやすく、作り手として悩むことはありません。


お主、能力者か


 面白いのは、デザインを専門にしていない人でも、この「もつか、もたないか」の見極めができる人がいることです。例えば、デザインする側が「まぁ悪くはないがベストでもない」と感じていた写真を「この写真、ちょっと弱いですよね」とズバリ指摘された時など──同じ視点で話せる相手がいると、そこから生まれる作品は一段と良いものになります。


訓練とセンス


 では、どうすれば見極めの力が身につくのか。正直なところ明確な方法は分かりません。ただ、じっくり作品と対話することは一つの道だと思います。写真や書体、文字組、ロゴ……それは本当にかっこいいか? その余白を背負えるだけの力があるか? 一度立ち止まって問いかけてみるのです。

よくデザインは「センスの仕事」と言われがちですが、実際には8割はロジックです。決まりごとを理解し、従えば多くは習得できます。残り2割がセンスの領域。ここに至るには「もつ/もたない」の感覚は最低限必須になるだろうと思います。

どの分野でも、言葉にしづらい微妙な差異を感じ取れる人が、最終的に上のレベルに行くのかもしれません。そして最近はAIも時折この2割に食い込んでくることがある……そう考えると、私がこんな話をしている意味すら揺らいでしまうのですが(笑)。



江東区プラザ図書館で出張絵画教室!


ree

 7月12日、江東区プラザ図書館で開催された「こどもプラザ工作会」にて、当「デザイン事務所がひらく絵画教室」が講師を務めさせていただきました。事前に図書館のご担当者と打ち合わせを重ね、テーマは「親子でピクトグラムづくり」に決定。今回は図書館からのご依頼で、館内の注意表示に使えるピクトグラムを、参加者のみなさんと一緒にデザインするという内容です。


 ピクトグラム制作は、私たちプロのデザイナーにとっても難易度の高い仕事。小学生を中心とした参加者が時間内に楽しく取り組めるよう、社内で何度も検討を重ね、試作をつくりながらプログラムを組み立てました。

 当日は20名を超える方々にご参加いただき、明るい会議室で和やかな雰囲気の中、プログラムを進行。参加者のみなさんにとって初めての体験だったと思いますが、それぞれが真剣に考え、手を動かし、熱心に取り組んでくれました。「何を描こう?」「どう表現しよう?」と頭をひねる楽しさと、コンパスや定規を使ってカタチを整えていく工程の両方に、デザインならではの魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

 今回の経験を活かし、このピクトグラム課題は今後、絵画教室の通常クラスに登場するかもしれません。どうぞお楽しみに!




デザイン絵画教室がひらくだより


7月の課題

家を描こう

ree

今月は2点透視図法を使って立体的な家の描き方を学びました。

家の装飾や周りの風景を個性豊かに描いてくれました!こんな家が実際にあったら楽しそうですね。


月にうさぎがいたり、お団子があったり、見ていて楽しい!
月にうさぎがいたり、お団子があったり、見ていて楽しい!
鮮やかな夕焼け空がきれい!小さな動物たちが可愛いです。
鮮やかな夕焼け空がきれい!小さな動物たちが可愛いです。

赤いレンガと黒いドアや煙突がかっこいい!
赤いレンガと黒いドアや煙突がかっこいい!
色合いが爽やか!わんちゃんの表情も素敵ですね。
色合いが爽やか!わんちゃんの表情も素敵ですね。
細かい部分や人物まで描き込まれていてすごい!
細かい部分や人物まで描き込まれていてすごい!
柔らかいタッチでバランスよく丁寧に描けています!
柔らかいタッチでバランスよく丁寧に描けています!


いろいろな作品紹介


絵画から工作まで、好きとこだわりが詰まった素敵な作品をご紹介します♪

ree




●最近のできごとぽろぽろ


ree

リハーサル風景撮影


江東区のミュージカルのリハーサル風景の撮影を行いました。カメラ4台+予備1台フル稼働です。出演者様の活気あふれる演技と歌声に惹きつけられました。

ree



チョークボード作り


元小学校教師の小山さんをお招きして、子どもたちへの接し方を勉強しました。子どもたちに絵を教えるうえでの悩み事を解決してくださり、学びある時間となりました。


ree


時計を新調しました

オフィス内の時計と、絵画教室の時計を新調しました。数字が大きくて遠くからでも見やすい ! 仕事も絵画教室もスムーズに進みそうです。









●杉並みんなの食堂レポート


ree

7月8日第28回


杉並では食中毒予防を最優先に考え、イートイン形式限定でしたが、多くの方々に来ていただけました。

中野では子どもたちがリラックスした様子でカレーを食べたり本を読んだり和やかな時間が流れました。




ree

■スタッフの声■

バタバタとしている間に夏が終わりそうでびっくりです。時間を無駄にしないようにしたいです。(中村)



「千と希の設計図」バックナンバーはこちら!


>> 記事一覧


2025年


2024年



2023年




bottom of page